20141019

自分の会社の機能の変化を考えたことがありますか?バージョンで例えるといくつくらいでしょうか?創業部門はまだ残っていますか?お金や心のストレスはひとまず主観的に留め、まずは自社の機能だけでバージョンを考えてみましょう。

ホライズンワークスの例

私の会社の例を挙げてみたいと思います。この10年での紆余曲折が分かることでしょう。

Ver.1.0 : 超労働集約型時代 : 2005年~2006年中旬

独立をしたばかりの私。何ができるといえば何も出来ない。まず、見積書も請求書もどう書いていいか分からない。こんな中でうちの会社が打ち出すものは「私という機能」。これで何とか売上が保てたけど「寝ずに働けば」というのが前提条件となり、この呪縛が以降数年ずっとつきまといます。

Ver.1.0で打ち出していた会社の機能やサービス

  • ネットショップなどの商品文章が書けます
  • プロジェクトの管理として各業者の調整役が出来ます
  • どんな人にも何でも言えます
  • 簡単なホームページが作れます

ネットショップの文章は1商品で2,000円くらい。とっても厳しい。一定の成約率がないと書き直し。プロジェクトも我の強い専門家の調整に苦労し、ケンカ多数。

2005年の年末に書いた日記が残っていました。

今年は本当にラッキーな一年でした。

なぜって、来る2006年がとても眩しく見えるもの。 皆さんと知り合えて本当に感謝しています。 でも、ビジネスに力を入れるあまり、 大切なものをいくつか失った気がします。

本当にバランスを取るのは難しいですね。 来年は良いとこ取りで過ごせるように、周りの人々の感情とか そういうものを特に気をつけていこうと思っています。

あー来年楽しみだなぁ。 真価が問われる一年になりそ。プレッシャーは無く、モチベーションは高いです。 こりゃこりゃ、年明けが待ちきれんわい

ん~浅い!(笑)結局、真価など問われることもなく、鳴かず飛ばずで2005年~2006年は終了します。素人にプロジェクト管理などできるはずもなく、細かい仕事をこなしていく日々を過ごすことに。

Ver.2.0 : 人脈が全て時代 :2006年中旬~2006年末

労働集約での限界を感じた私は、1年経ってもう一度プロジェクト管理の道を目指します。前回との違いは「有能そうな知り合い」が増えたこと。これを人脈だと考えた私は、前回との明確な違いをハッキリと感じて挑みます。

でも、自分がショボイのに自分のために快く動いてくれる方が居るはずありません(笑)人脈だと思っていたものは、友達だったのです。でも、そこまで分かりませんでした。前年より酷い状況になり、また「細かいけど、寝ないで働けば食える仕事」に専念します。

Ver.3.0 : 大下請け時代 :2007年~2009年

自分の実力が全く足りないと感じた私は、ここから長い下請け時代に入ります。数社の会社の名刺を持ち、そこの社員かのように振る舞う。聞こえは良いけどとっても苦しかったです。だって「自分の会社って何?」っていつもジレンマを感じていましたから。

Ver.3.0で打ち出していた会社の機能やサービス

  • 5行の文章を2ページに膨らませることができます!
  • 1時間くらいならWEBセミナーできます!
  • 専門家向けのホームページつくれます!
  • ネットショップの管理できます!
  • プロジェクト管理できます!
  • ビジネスモデル作れます!
  • なんでもやれます!

いろいろ書いていますが、全部元請となる会社のサービスにホライズンのサービスは組み込まれていました。だから、ホライズンワークスという会社の存在を知っている人ってほぼゼロだったんじゃないかなと思います。親くらいですね(笑)

そして、今考えると、このVer.3.0で私はひとつの失敗をしています。それは、そもそもバージョンという考え方が出来ていなかったということです。バージョンといいながら、1.0から3.0までの流れに核となるものがありません。

制作側になりたいのか、プロジェクト・マネジメントしたいのか、人のお世話をしたいのかがブレていて収益モデルも結局のところ「労働集約型」のまま進化していません。そして、会社としてのサービスは自分で、しかも多機能を打ち出してしまったばかりに「林さんってなにする人なの?」とずっと言われてしまうことになります。

今後、今ある機能を継承すると会社が駄目になる

2009年終了時に私はこう思いました。下請が嫌だったわけでなく、パートナーが倒れると成立しないサービスしか無いことに不案を感じたのが最大の理由です。

そして、自社サービスをスタートしたい気持ちも同時に膨らみました。2010年は、今あるもののほとんどを捨て去ったリスタートの年となります。

新Ver.1.0 : 完全社労士業界特化 : 2010年~2011年

2010年より、ホライズンワークスは完全に会社の機能を絞る選択をしました。

つまり、ホームページ制作とフォローツールの制作のみを会社として提供する決断をしています。今まで、多くのラインナップを揃えていたので、勇気がいる決断でしたが、結果的にはさまざまなメリットが生まれました。

書籍が出版され、知名度が若干上がりました。勉強会を開催しても集客に困るようなことはなくなりました。何より、上記のサービスで念願だった「ストック型収益」の基板をつくることができました。

新Ver.1.1 : コミュニティのレギュラー化 : 2012年

営業が苦手な社会保険労務士の先生が多いことから、新たな集客販路として「コミュニティ活動」を実践してみることにしました。また、もうひとつの狙いとしては「体験型ゲーム研修」をつくるためのリサーチとしても重要でした。

結果的に自分で運営した「勉強会」や「ボードゲーム会」で営業することはありませんでしたが、お仕事を多くいただき、営業としてのコミュニティが見えたきっかけにもなりました。

Ver.1.2 :もっとアカデミックにもっと楽しく : 2013年~

社労士事務所経営研修「SR-GATE」のリリースがこの年です。リスタートから3年して「体験型研修」というサービスが増えました。

その後、他業界のゲームも徐々に出来ていき、体験型研修をつくる人、もしくは「ボードゲームの人」と認知されているのかもしれませんね(笑)

私がどう思われているかという点は、リスタートした2010年時にどうでも良くなっています。私はホライズンワークスのサービスを愛してくれればそれでいいと考えているからです。いろいろな専門家に監修を依頼し、体験型研修を作っているのもその理由の一つです。その方が研修のクオリティが高まりますし、私だけが異様に忙しくなるということもなくパワーバランスが取りやすいので。

今、精力的に取り組んでいる体験型ゲーム研修も、社労士の先生がセミナーで取り扱ってくれるといいな、という想いで始まっています。

社労士主催のセミナーはその多くが暗くなる題材が多く、またセミナー原稿を毎回つくるのも大変なため、「楽しく学べて、参加者が変われば展開も変わる」という研修を持っておくと引き出しが増えるでしょうから。

結局、なんでもできるは何にもできないだった

自分ができる事を全部アピールしても仕方ありませんでした。もちろん、それは業界や業務を絞るという意味ではありません。

自分の会社の「機能」が増えたり減ったりするのをバージョン管理した際に、思うんです「これポリシーあるの?」って。儲かると聞いてツルハシもってあっちこっちに金を掘るみたいな仕事の仕方をしていても継続性がありません。それはもはや「運」の話です。

変わらなきゃ良いってもんじゃない

リスタート後をご覧いただくと分かるように、自社機能のバージョン管理が明確です。何のために新しいことをしようとしているか説明がつきますし、ずっと変わらない「陳腐化」を防ぐための変化もあるはずです。

変わらないことは悪くないけど、継続を妨げる要因にはなります。ずっと何も変わらないで来てしまった場合、急な競争に価格で対応するしかなくなりますので、特に注意が必要ですね。

よし。やってみよ!

まず、自社の機能を箇条書きにしてみましょう。そして、過去にサービスや機能が増えたり減ったりした事があれば、それを溯ってみて「どういう流れで今の自社が作られたのか」をチェックしてみましょう。

ムダにブームに乗ったり、数ヶ月でサービスをやめてしまったり、全然自分じゃなくてもいいサービスを立ち上げたり、反省点が絶対に誰でもひとつくらいあるはずです。

もしかすると、私の2010年のようにリスタートが必要な人がいるかもしれません。でも、安易に決めるのではなく、活かすべき遺産があれば活用していきましょう。

さいごに

スマホやパソコンソフトなど「どんどん機能が増えていくなぁ」と思っていて、「こんなの誰が使うの?」みたいなソフトが沢山入っていて結果的に使いづらくなっている。きっとこれが、過去の私だと思いこんな記事を書きました。

もしかすると、また同じことを繰り返しているのかもしれません。結果論でしか過ちを見つけられない人間にはなりたくないので、こういった自社機能のバージョン管理と収支を見つつ経営に取り組めば「社長ご乱心!」みたいなことは無くなると考えています。


2014/10/19

コンサルティング