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来る2014年11月22日に開催される建設業経営研修BCC in横浜もこれで第4回となります。今回のシナリオは「再編!建設業界」ということで、何が再編なのか。会社という事業体が変わるのか?と思われるかもしれませんが、本質は経営者と社員の心の部分にあります。仕組みの前にちゃんとすべき精神の部分を研修に組み込むことができました。BCC未体験の方もぜひお読みください。

 建設業経営研修「BCC」とは

BCCとは「Blue Chip Constructor」の略です。「Blue Chip」とはカジノの高額チップを指し、優良企業を表す言葉として使用されます。

つまり、「建設業界の優良企業」を意味しています。

参加者は、建設会社に属していただき1社あたり2~3名で経営をします。スタートの条件は全員同じ。ゲーム上の4年をかけて横浜の街を建設していきます。基本的なルールはありますが、建設業の独特な重層構造や協働関係の中でどのようなスタイルで営業するかは各社の自由です。

可能な限り忠実に、現実の建設業を反映しました。許可や経審、公共工事、積算といった概念も入っています。

BCCの現状までのルール

まず、年度が始まると、今年はどういった計画で経営するかを社内で話し合います。

併せて「人材雇用」や「スキル習得」「許可・経審の取得」といった社内整備を進めていき、何がしたいか、リソースは足りるのか?など検討していきます。

次に、他社と動向も見つつ、協力を促したり、交渉をしながら、その年度の最終的な計画を確定させます。

また、公共事業に入札をする場合、意思決定と共に積算という技術のレベルによって、他社よりも正確な数字が算出できるアドバンテージを活かし受注を目指していきます。

案件の建設に必要な材料を購入し、いよいよ施工です。限られた時間内で竣工させないと工期遅延となり重い重いペナルティが発生します。元請企業が責任を負うと、きちんと仕事した下請けに報酬が支払えず連鎖倒産することもありえます。

そして、検査後に報酬を受け取り、必要コストを支払い年度が終了します。これを4年間実施し、研修テーマにあった勝利条件の末に優勝する企業が決定します。

現行ルールの特徴と参加者の辛口ご意見

現行ルールのBCCは各社で競いつつも最終的には大きな目標に向かって取り組むという側面があるので「チームビルディング」の要素が強く出ています。

BCCを企業研修で導入する場合に関して、専門家の皆さんに体験後、ご意見をうかがったところ以下の様なご意見をいただきました。

研修としては完成しているが、経営者などマネジメント層が受講した後に部下に受けさせようと思えない。この研修を企業に説明するのが難しいために、今のままでは発展性に乏しくなる可能性がある。

建設業界コンサルタント

研修として建設業を知る上では良い内容だと思うが、業界の中のどのポジションに受講させたいのかターゲットが見えづらいと感じた。

社会保険労務士

建設業経営研修と名乗っているのに、受講者からこういう感想が出るということはリアルさがまだ足りず、ワイワイやる「チームビルディング研修」でしかないということをオブラートに包んでくださったのでしょう。そして、分かっています。今のBCCに何が足りないのかは。

それは、人材不足、転職・離職の問題です。

次回開催時の新ルール

今、建設業界は明らかな人材不足。求人を出しても全く応募が来ません。これは業界のイメージの悪さです。以前の記事でも書きました。

とにかくイメージが良くない。それでも私達は道路も駅も利用するし、屋根のあるところに寝泊まりする。夜景のきれいななんちゃらヒルズとかに行く。

全部、建設業者が作ってますからね。基幹産業のこのイメージの悪さはなんだろう?

BCCのスタッフの概念

BCCでのスタッフの概念はカードを使って表現しています。そのルールを変更する必要はありませんが、ここでひとつの疑問が現れます。

それなら、各社にいる経営者の役割以外の人間はなんなの?ということです。

カードのスタッフをサイコロを降って離職させる方法もアリなのかもしれません。でも、それではご意見にあった内容をクリアしたことにならないと考えました。

そして、今のルールでは、経営者ではない参加者が、その会社に属するのが嫌になっても、4年間ずっと属さなければならないというのは全くリアルではありません。

そこで、待遇になびいたり、信頼できる会社や社長との出会いを新ルールとして取り入れることにしました。

 転職システム導入

このシステムを導入するためには、まず経営者の人が自社のメンバーの給与を決めなければなりません。そして、ゲームを進める上で、販管費として計上します。そして、次年度の給与は前年度に決定します。

次に、会社が年度末に全てのコストを支払った後にホワイトボードを使って「求人」を出すことができます。今回の新ルールでは「給与」を提示し、参加者はその求人情報を見て、今の会社で勤務をし続けるかを検討します。

そして、経営者以外のメンバーは、カードに「名前」「本年度の所得」「転職希望がある場合は会社名」を書いて提出します。

希望が通れば次年度より転職。募集を超えた場合はカードを見て選択します。

待って待って!

このルールだと、ある日突然、社員が辞めちゃう事になるじゃん!

ですね(笑)でも、ゲームには「今年で転職しようと思います」と伝えても構いません。そして、現実では突然「来月で辞めます」ってこといくらでもありますよね。

給与額との比較、その経営者の人柄や手腕、そういうものがダイレクトに会社の経営に反映される良いルールです。

このルールを導入することで

このルールにより、以下のような意義が研修に生まれます。

  • チームで働くやり甲斐や喜び、大変さ (現行ルールのまま)
  • 給与を支払う大変さ (経営者目線)
  • 給与を貰うことの意味 (労働者目線)
  • 社内・社外コミュニケーションの大切さ (お金だけでは繋がりが希薄)
  • ルールが複雑になることによる組織経営の重要性 (経営に専念)

前に書いた、リアルさをこれで随分補完出来たのでは無いかと思います。ただし、これにより「参加者数がある程度居ないと成立しない」「弱肉強食の色が増える」という側面があり、若干の調整は必要になります。

しかし、この概念を入れたことにより、BCCの完成形が見えたと感じています。最後にすべきは経営者以外の個々のスキル制を導入できれば、求人時の条件にもなりますので「アドバンスルール」などにして制作を進めていけたらな、と考えています。

おわりに

いよいよ来週に迫った新ルールでのBCCですが、今回は建設業者さまに限定しない回になっています。まだ3名(1社分)ほどは余裕がありそうなので、ぜひご参加ください。

※お申し込みはFacebookのイベントページとなります。

徐々に良くなるBCCも結局は私の能力ではなく、参加者さまからの本気の意見があってこそです。いつも辛口な司会なのにご参加いただきありがとうございます。

また、今回の新ルールにより、「給与を支払えない・支払わない」「不利益変更をする」などの問題も大いに発生すると考えられます。すると、いよいよ当初から目標にしていた「社労士が開催すべき研修」になるな!と独りほくそ笑んでいます。


2014/11/11

ゲーム研修制作体験型研修コラム建設会社経営研修【コンスタ】