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2016年9月13日大阪の四ツ橋で美容室の後継者さまを対象に新しい体験型研修を実施してきました。テーマはリーダーの人間力強化であり、今まで鍛えられないとされてきた素養の部分を向上させることを目的としています。

 リード・ザ・サロンとは

lts2016091302リード・ザ・サロンは、2015年に発表した「スモールサロン」で登場する美容室経営者が持つべきスキル群「スキルピラミッド 」内にあるひとつ「ヒューマンスキル」を鍛えながら、サロンの活性化の方法を学ぶという内容です。

このヒューマンスキル(人的魅力)はこれまでの生き方や本人の性格・性質に依存するため、鍛えることが非常に困難だと考えられてきました。

しかし、「スモールサロン」を企画する段階で、ヒューマンスキルをも教育する方法を平行して検討し、数多くのテストを経て短時間でサロンマネージャーとしての資質を向上させられる教材として日の目を見ることになりました。

2時間半で完結する手軽さ

今回の美容業界向け研修の制作にあたり、一番こだわったポイントが「軽い」ということです。軽いというのは内容の話ではなく、研修に必要な時間のことです。

「スモールサロン」が6時間ほど必要で、学びは多いのですがほぼ終日使ってしまうことから参加出来る人が限られてきます。そのためゲームによる学習部分をルール説明込みで1時間半以内に終わらせつつ学びを最大限にするために試行錯誤を繰り返しました。

リード・ザ・サロンのポイント

リード・ザ・サロンはゲーム型のワークショップコンテンツとして開発されており、ゲームとして楽しむこともできますが、実施後にディスカッションを交えたふりかえりをすることで学習効果を最大限まで高めることができます。

リード・ザ・サロンのコンセプトは「思考のストック」。

「サロンを良くするために会社や店長が提示した施策に対してネガティブな意見を持つ社員へどのように対応するか?」

この思考をストックすることこそ「ヒューマンスキル」向上の近道だと私は考えました。

たとえば、美容室の店長は「もっと専門知識の習得をスタッフ全員で勉強しなければならない」と考え勉強会を継続して行う必要性を終礼で話しましたとします。

しかしスタッフの中に「自分のペースでやりたいので強制しないで欲しい」などと思ってる人がいては充分な成果を上げることはできません。こういったネガティブな気持ちは他のメンバーに伝染し、組織の活性化を妨げかねません。そして、万が一このようなことを直接言われたらどう回答すべきなのでしょうか。

自分で決めた「美容室の強化項目」に対してスタッフから出る「やりたくない理由」。それをじっくりと時間を掛けて回答するのではなく、たった15秒のシンキングタイムの後に1分15秒でまとめるという技術が求められるのです。

大切なのはスタッフの気持ちを汲むということ

昔は給料が大事だったのかもしれませんが、今はプライベートの充実に重きを置く人が増えているように、美容サロンに問わず働き方の価値観は多様化しています。その中で「今までずっと当たり前のように技術の練習を業務後にしてきたのだからやりましょう」という説明では現在の若手はモチベーション高く取り組むことはできません。

しかし、人間は自分が大切にしているものを軽んじられると組織への帰属意識が限りなくゼロになります。「それでも人材に期待する」「気持ちを汲み、指導する」ということは現代のマネージャーに不可欠なスキルだといえるでしょう。

こういったことを考えながらプレゼンをしていくと…当たり前ですがだんだん上手になってきます。あたかも不満を言っているスタッフが目の前に居るかのように表現も、参加者のキャラクターを活かしながら豊かになっていきます。

しかし、リード・ザ・サロン上での受け答えが上手になっただけでは意味がありません。これを実際のサロンワークに活かすためにふりかえりをし、全員が「腑に落ちた」という状況にする必要があります。

リード・ザ・サロン後のふりかえり

ゲーム後には1時間程度ディスカッションの時間を確保するのがベストです。リード・ザ・サロンによって得られる以下の点を踏まえながら実際にサロンで起きている問題や、これからもっと向上するための前向きな会議の場と併用するのも効果的です。

  • 自分のコミュニケーションスキルの確認
  • 自分のヒューマンスキルの確認
  • 他者の考え方や意見を聞くことができる
  • 他者からフィードバックを受けられる

実際のディスカッションでは、話し合いをスムーズに進行できるようなリーダ役を交代で課したり、複数卓での運用ならばグループごとに発表するのもよいでしょう。「下の映像はリード・ザ・サロンの感想」を皆さんでシェアしていただいているものです。意識の高い皆さまでしたので感想で出てくる内容だけで学びが深かったことが伺えます。

ファシリテーションはリーダー必須のスキル

会議を建設的なものにするためにファシリテーションスキルは必須です。アイディアを出させ、情報を整理しなければ無駄な時間になってしまうでしょう。しかし、訓練する場が無いのも事実。だからこそこの研修では「ファシリテーション」と「スピーチ」をすることでカッコよく憧れられるマネージャーに一歩近づくチャレンジをしていただきます。

たった5分間のディスカッションで発表時間が足りなくなるほど語れています。しかも内容は筋が通っていて納得感がある。特に美容室はスタッフの平均年齢が若いために「頼れる」や「カリスマ性」「理解ある」というキーワードとマネージャーがリンクされるべきなのでしょう。

 おわりに

今回の研修はほぼ全員が別の会社(店舗)の方だったため、最後のディスカッションは話し合うテーマも皆さんで決めていただきました。

「自分が置かれている立場でどうコミュニケーションを取るべきか?」

すごいテーマです。すべての働く人に共通する悩みだともいえるのではないでしょうか。会議の時間と結論の深さは関係なく、それは対人のコミュニケーションも同じです。スタッフの不満に対してゆっくり1週間時間をかけて解決しようとしても意味がなく、今まで自分が考え経験したことの中から速やかにケアし行動してもらうためにどうするかというのをマネージャーは試行錯誤し続けなければなりません。

また、今回リード・ザ・サロンを実施させていただき、さらなる改善が見つかりました。スタッフを大事にしているすべての美容室マネージャのためにこれからも最高の学びをお届けしたいと考えています。


2016/11/28

サロンマネージャー養成研修「リード・ザ・サロン」研修レポート