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2017年2月12日に韮崎商工会さま主催のダイナミズムに登壇しました。場所は中高生限定のコミュニティスペース「ミアキス」。とっても素敵なところで、ミニ韮崎を再現。韮崎の活性化を考える場になりました。

開催の経緯

2017030102今回のダイナミズムは韮崎商工会の遠藤さんからご依頼いただきました。

遠藤さんは昨年末の親子ダイナミズムにも娘さんお二人とご参加いただいています。その後すぐに今回のオファーをいただき、告知約1ヶ月で今回の開催が実現しています。

アニキ的なキャラクターで今回のお声がけもお一人でチラシメインではなく、足を使われるなど熱意ある運営をいただいています。

開催場所「ミアキス」について

今回の会場となった「ミアキス」は中高生しか入れないコミュニティスペースです。

ミアキスは中高生の第3の居場所。自由な空間。学校でも家庭でもなく、地域で安心して過ごせる場所です。何をして過ごすかは自分次第。中高生の主体性を尊重します。本物の無垢の木材のみを使い作ったカウンターや机、自然素材の塗料、ひとつひとつ違う個性を持つ椅子。長く使うほど深い味わいが出てくるものにこだわり、ここにも進化していくという意味が込められています。あえて天井の構造を見せたり、アフリカ原産の奇妙な植物を揃えたりと、中高生の好奇心や感覚をくすぐるきっかけを施しています。空間作りにも中高生の意見を取り入れ、日々「進化」させています。

ミアキスHPより

実際の室内はこれから紹介する動画内でたっぷりご覧いただけますので併せてどうぞ。私もいろいろな場所で登壇していますが、このようなコンセプトのコミュニティスペースは見たことがなく、昨年初めて見学・・・というか、入れないので遠目から見ただけで「おお。これはすごい!」と感動してしまいました。

今回は26人がご参加!

お子さまの飛び入りなどもあり、当初の予定を大きく上回る26名の方にご参加いただいています。属性は中学生、高校生、大学生、会社員、事業主、商工会連合会の職員の皆様です。韮崎に縁ある皆さまによる「経営と韮崎活性化を考える講座」のスタートです。

前半でミアキスの雰囲気がお分かりいただけると思います。昔のミシンを使ったテーブルや植物。そしてやぐら。ゆったりとした空間に勉強やボードゲーム、卓球台まで!いいなぁ。私の中高時代もこんなのがあったらな、会場設営中に感じていました。

韮崎商工会 経営支援課長の渡邊さま、ミアキスを運営するNPO法人河原部社 理事長の松本さまからご挨拶いただきいよいよ講義がスタートです。

本日の目的!

今回、オファーいただいたダイナミズムのテーマは「経営者の資質向上」でした。従来であれば、事業主だけが参加し、経営者が持つべきスキルや感覚などを考えていただく場になります。

2017030103しかし、若者が都市部へ行き人口が減少していて商店街は寂しい状況、富士山や南アルプスの玄関口として通過はするものの観光業はほぼ無い。

技術ある製造業者が多数あり、現在ブランド化を進めているという、韮崎の現状ミアキスの存在が私を含む企画者の中で組み合わされ、「これしかないよね」と今回のコンセプトが一瞬で決定しています。

韮崎の経営者として活躍するためには、韮崎の地域を考えなければなりません。

今後、韮崎の「経営者の資質」として必須なのは地域に対する想いがあり、行動できるかどうかなのはいうまでもありません。

アイスブレイク「YOUは今日何しに来たの?」

まずはゲーム形式のアイスブレイクを行い。1位の方にはダイナミズムで使用する模擬紙幣20ホーリーを謹呈!

いつもと異質な空間に緊張していたのは私だけでした(笑)それほど知り合いだらけというわけでもないのにアイスブレイクからここまで活発なのも珍しかったですね。楽しげな空間だからこそ、人がアクティブになったのかもしれませんね。

ルール説明「これ、ムズカシ~!」

ダイナミズム講師としての腕の見せ所、それがルール説明です。いかに簡潔に早く、楽しそうにルールを説明するかが求められます。

初めてババ抜きをやる人にルール説明をするとして、「順番に左隣の人の手札を取って、数が同じなら捨てていって、手札が無くなったら勝ちっていう何の生産性も無いゲーム」と説明したらやる気が無くなっちゃいますもんね(笑)

動画でも聞こえてきますが、特に未成年の参加者の方がルール説明後に「難しい!」を連発されていました。

近くに行って話を聞いてみると大人が言う難しいとは異なり、ある程度ルールを理解した上での「業種選びや行動」に対しての「難しい」でした。子どもはやっぱすごいなぁ。

さて、業種を希望制で決定した後は少し休憩を挟んで経営者あいさつとなります。

いろいろな世代の方がいらっしゃいますね~。ダイナミズムのいいところは小学生と大企業の経営者がまったく同じ条件で学習できることです。しかも参加者全員が関わりあいながら。

ここまで世代がバラバラなダイナミズムは楽しみだったので展開がとっても楽しみです。

ダイナミズムスタート!「ミニ韮崎、積極的!」

1年目が始まると、みなさん席から離れて他のプレイヤーと交渉をスタートします。かなり積極的なメンバーが集まったようです。

また、私の印象に強く残ったのは、今回の皆さんは分からないことを分からないと表現されていたことです。ルール上のことならば、私がフォローしやすいですし、経営に関しては他のプレイヤーが相談に乗りやすい。こういう弱さを見せる意思表示が素直にできるのは本当にステキですね。

ダイナミズム2年目「ミニ韮崎、二極化」

1年目が終わり、コツをつかんだ人、お金がずいぶんと減ってしまった人さまざまです。ゲーム上とはいえ、一年間汗水たらして働いた結果が資本70%減・・・なんていうことは現実でも起こり得ることですよね。

そこで発生した「結果」にだけ目を向けると年数を経過しても状況は良くなりません。失ったものは「お金」で得られたものは「失敗の原因」。

つまり、なぜ失敗したかを冷静に考えゲームの1年間、現実の20分間をふりかえることができる人は損失を授業料と考えてもいいのかもしれませんね。

2年が終了し、ミニ韮崎が徐々に二極化しています。その要因はなんなのでしょう?ダイナミズムも現実でも、二極化の下の人たちは、自社の経営が手一杯で、そういうことに目が向き辛いものです。

人はまず自分の安全を確保するものです。そして、余った時間やお金で地域を考えていくのだとしたら、二極化の上の人も「今、困っていないから」とか「今までも生きていけたから」という気持ちになってしまいがちです。

その結果、徐々に地域が抱える問題に苦しめられ始め、次の世代にしわ寄せが来てしまいます。その悲劇をミニ韮崎で起こさないで欲しいなと参加者のみなさんを見つめていた私です。

ダイナミズム優勝者決定「ミニ韮崎、ダイナミズム」

ダイナミズムも終盤戦を迎えると、さまざまないい現象が発生します。

  • 農業のプレイヤーが自分と取引がない会社にアドバイスしはじめた
  • 取引先に助けられたと感じていたら、相手も同じことを思っていた
  • 自社の潤沢な資金力をPRし、困ったときの卸先としての地位を確立した
  • 固定の会社との取引に依存せず、すべての会社をまちの一員として全員が全員を受け容れた

この結果、まちは完全に機能し、大雇用時代が到来します。それぞれの会社がまちの中で役割分担という名の強みが確立すると「誰が欠けてもミニ韮崎は成立しない」という状況になり、今回はその入口には十分にみなさん立たれていたと感じています。

優勝したスーパー小島の児島社長、鈴屋食堂の鈴木社長、本当におめでとうございました。

ふりかえりスタート「感想のシェア!」

ダイナミズムをやって「あ~楽しかった」で終わってはいけません。このふりかえりこそがダイナミズムの醍醐味です。4年のダイナミズム研修はいろいろ形を変えていますが、今も発展途上な研修コンテンツであり、毎回集大成だと思っています。

今回のふりかえりはまず「感想のシェア」からはじめました。

子どもたちからの「自分が協力することで取引先の売上が伸びていた」「信頼が一番」というご意見、そして発表はとても感動的でした。

その後は、優勝者のお二人へのインタビュー。「なぜ優勝したか?」という問いの答え合わせは良かったですね。次回からこちらはレギュラーコンテンツにしていきたいと思います。

ディスカッション「会社・お店・人々はどう関わるべき?」

次にディスカッションをしていただきました。

韮崎の会社・お店・人々がどのように関わっていくべきだと思いますか?

席替えをし、中高生は1テーブルにまとまり、それぞれの立場での話し合いをしていただきました。

高校2年の男子生徒が言った「子どもの意見を大人はもっと聞くべき」という意見はドキッとさせられますよね。

韮崎を良くしたいと考え、ミアキスを利用しさまざまな企画を実行している彼にとって、自分の考えは韮崎を良くするアイデアボックスなのに、大人はそれを一蹴してしまうのだとしたら、こんなにもったいないことはありません。そういう意味でもミアキスが持っていう中高生第三の場所という機能はとても意義があると感じました。

ディスカッション「韮崎が盛り上がるたったひとつの方法は?」

最後のディスカッションは「韮崎が盛り上がるたったひとつの方法は?」です。

ここまでで4時間が経過し、ミアキスのみなさんは活性化しています。この状態でこのディスカッションが見てみたかったんです!

さまざまなご意見が出ました。

地域の人が集まる場をもっと増やすべき

地域の人との出会いがある場を作り、大人版ミアキスを作るというご意見でした。商工会もその機能を持っています。もっと気軽に、もっと個が尊重される場作りというのはとても良いご意見ですし、十分に実現可能だと感じました。

高校以上の学校を作るべき

高校を卒業すると、子どもたちは韮崎を離れ進学し、就職で戻ってくることは無い。そのため、学校を置くのが良いというご意見です。私はこちらとても感銘を受けました。その後、ご同席いただいたダイナミズムの共同開発者円城寺さんから大学によって街が活性化した事例をお聞きし、心から腑に落ちました。

意見を市に届けるところからでもはじめたいですね。

もっと起業しやすいまちにするべきだ

チャレンジしやすい町、韮崎になるべきだというご意見です。駅前はシャッター街になっており、寂しい風景が続いています。私も独立した身としてこの意見は大賛成ですし。韮崎商工会さまの腕の見せ所ですね!

人との関わりを大切にする

人と意識的に関わっていき、よく知るというご意見です。これが実現できれば間違いなく韮崎は活性化します。このテーブルは韮崎商工会青年部の皆さまが多くいらっしゃったので、今後何かの活動の際にはこの気持ちで実施いただけるのでしょう!

話し合いの機会をもっと持つべきだ

未成年テーブルです。韮崎住民でも韮崎のことをよく知らない。知る機会もそれほど無いので、その機会を作って欲しいというご意見です。大人は期待に応えなければなりませんし、もっと韮崎のことを知りたい、韮崎のことを話し合いたいと考えている若者がこの場にいることに感謝すべきなのかもしれません。

祭を盛り上げるべきだ

韮崎で行われる数多くのお祭、でも認知度が低い。その情報を広めて祭を盛り上げようというご意見です。今まで、祭の関係者の方が必死で頑張った結果が今であり、その方々の意思を受け継ぎながら、新しい方法も含めてどうするか?こちらは早急に話し合うべき議題ですね!

ディスカッション総括

韮崎を盛り上げる立ったひとつの方法というテーマで6つのテーブルでディスカッションをしていただきました。韮崎の皆さまなら当然思っていることなのかもしれませんが、ダイナミズム後のあの場で出されたこれらのご意見は、有効な方法なのだと私は確信しています。

たとえば、学校を誘致すべきという意見を出された方にその具体的な方法やステップが見出せないなら分かる人が取り組む。祭もそうですよね。

ダイナミズムで得意不得意の存在も地域が活性する様も疑似体験されたはずです。出来ることから一歩一歩やっていきましょう。

参加者さまの感想

今回は、カメラマンをお願いしたこともあり、参加者さまの感想は動画です!

みなさま、本当にありがとうございました!

おわりに

動画でも申し上げましたが、17歳の青少年は数年で社会に出ます。今後のまちの活性化を考えたら、子どもの意見はとても重要ですし、大人側も「若者の流出を防ごう」というスタンスはナンセンスです。聞く耳を持つというのもちょっと違和感があります。それならば「聞く場、聞ける場」を作るという方が時代にマッチしているのでしょうね。

このダイナミズムの後に円城寺さんとメッセージのやり取りをし、「やっぱりサービスの質は人の質だよね」という内容がありました。

日本一の泉質で料理が良い温泉旅館は果たして一人勝ちしているのだろうか?そもそも日本一の泉質って誰が決めるんだろうか?

恐らく地域活性化をしたいなら、地域の強みを見つけることや打ち出し方を模索するというの二の次なのだと思います。それよりも、

  • その土地を愛してやまない
  • その土地で仕事できることに感謝する

どちらかの境地に達することが最重要です。そうでなければ利己主義な町おこしになってしまいます。お客様への感謝はあくまでもお金をくれるから感謝するだけで、土地や地域への感謝はそういう次元ではありません。家族や一族が生活していたり、幸せな環境だったり。

そう考えると、強い地域の本当の強みは、温泉や名産品でなく、そこに携わる人なのでしょう。結局、最後は人が人に何かするわけですから。

ご参加いただいた26人のミニ韮崎の経営者さま、主催の韮崎商工会さま、そして、快く会場をご提供くださいましたミアキスさま、本当にありがとうございました。また登壇できるのを楽しみにしております。


2017/03/01

いい会社づくり体験ゲーム【ダイナミズム】研修レポート