
2018年2月16日に愛知県商工会青年部連合会主催のインパルスゲートの講師をしてまいりました。トヨタ自動車を有し、日本全国の幸福度ランキングでは上位に位置する愛知県。青年部ではなければ発見できない様々な課題が挙がると同時に、これからの愛知県を想う強い気持ちが感じられる研修となりました。
インパルスゲートとは
インパルスゲートとは、商工会青年部の目的の一つである「地域活性化」のために青年部が成すべきことを考えるゲーム型の研修教材です。もともとは山梨県商工会青年部連合会のご協力をいただき、2015年12月に完成しています。
「地域活性化 = 青年部の規模 × 地域貢献 × 青年部員の質」というシンプルな「青年部による地域活性化方程式」を考案し、インパルスゲート内でもこれに基づいてプレイをしていただいています。
※パンフレットのダウンロードは<こちら>より
以下は、会場でも放映するインパルスゲートのルール説明動画です。
愛知県商工会青年部連合会 加藤会長インタビュー
開催前に愛知県商工会青年部連合会の加藤会長にお願いしてインタビューを撮影させていただきました。
愛知県は実は私の地元でもあります。加藤会長の所属は足助商工会ですが、足助には幼少期に家族で紅葉を見に行き、猪鍋や鮎を食べた思い出が残っています。紅葉の名所として知られる香嵐渓は一見の価値あり。秋には一度、ご覧になられることをおすすめします。
そんな豊かな自然を持ち合わせる愛知県ですが、加藤会長は「ものづくり大国」と表現されていました。トヨタ自動車をはじめ多くの工業が盛んであり、多数の青年部員さんがものづくりに関するお仕事をされているそうです。
平成29年の調査によると、愛知県の製造品出荷額は全国の約14.9%を占め日本一。そしてなんと40年連続の日本一だそうです。ものづくり大国と呼ぶに相応しい偉業ですね。
しかし、加藤会長はインタビューの中でこんなことをおっしゃっていました。
ものづくりだけではなくて、ものづくりを活かした地域の特色を発信したい
商工会青年部として考えた時に、もっとそれぞれの地域が活性化しなければならない。そのために愛知県にあるものづくりのノウハウを活かして、地域ごとの魅力をより明確な形にして発信していく。
安定した自主財源をもつ愛知県ですが、加藤会長は堅実なお考えをもとに理想を描かれており非常に感銘を受けました。
今回の研修のテーマ「青年部の地域力の向上」
今回の研修のテーマは「青年部の地域力の向上」です。
この「地域力」の部分にはさきほどの「ものづくりを活かした地域の特色」も含まれています。
愛知県の中で魅力のある地域は、当然ながら豊田市や飛島村などの有名市区町村だけではありません。しかし県外の方にはなかなか認知してもらえていないのが現状です。
青年部として愛知県ならではの強みを活かしながら、各地域にもっとスポットが当たるためにできることは何なのか。その点を意識しつつ、今回の研修に臨んでいただきました。
研修スタート!
ルール説明が終わり、インパルスゲートのゲームパートがスタートします。
ゲームが始まる前から他地域の部員さんたちがお互いに情報交換をしあい、自分の地域に持ち帰ろうとしている姿勢が見受けられました。
- お祭りにてブースを任せ責任者として活動してもらう
- 青年部員のお店に募金箱を置いて寄付を行う
- 他の青年部との交流をして、活動の仕方・時間の使い方などをシェアする
- 起業家支援事業の中で青年部の活動も併せて紹介する
動画に収められていないものも含め、斬新かつ独創的なプレゼンを行う方が多い印象でした。
実施したい事業に対する不満、それにどう対応するかがインパルスゲートのみどころです。ですが、言いくるめたりけむに巻くといったいわゆる喋る技術だけに頼っていては意味がありません。
愛知県の皆さんは普段から本気で自分たちに事業に取り組み、これから先の展開の仕方まで常々考えられているんだなということがとてもよくわかるプレゼンでした。
ふりかえり「青年部の世界観を語ろう!」
ゲームパートが終了し、ふりかえりの時間となりました。用意されたワークシートをベースにディスカッションが行われ、最後に各青年部単会の世界観を語っていただく場を用意しました。
「浸透させることの難しさ」についてお話されているテーブルがありました。
インパルスゲートのような研修では、多くの方が新しい気づきや学びを手に入れることができます。しかし、それを持ち帰って周囲の方に浸透させるためには大変な労力がかかるのも事実です。
研修での気づきを第一歩として、誰が・いつ・どんなふうに伝えれば良いのか。ある意味で1番の課題といえる部分に目が向けられているのは本当に素晴らしいことですね。
- みんなが切磋琢磨して成長していく
- 成長した自分の姿を見せる
理想の青年部、そして理想の青年部員の姿としてこのような意見が述べられました。
今回の研修テーマは「青年部の地域力の向上」。そこに暮らす1人1人の力によって地域は成り立っていますので、個々の地力の向上というのは欠かせない問題です。そのために、既存の部員が自分自身の成長を大いにアピールするべきだと私は考えています。
「俺の所属している青年部はすごいぞ!」と内外共に発信することで、良い意味の競争が生まれ、仲間が増え、地域からの理解と協力も得られる。そんな強烈な巻き込み力を持った組織を目指していただければと思います。
さいごに
私の出身地でもあるため、青年部の皆さんが抱える悩みや課題がとても身近な問題に感じられました。
県としての勢いは日本でも有数のものづくり大国・愛知県。
青年部の皆さまのお力によって各地域がさらに盛り上がっていけば、日本全体にその活気が波及していくのではないかと考えています。愛知県の皆さまのこれからのご活躍を楽しみにしております。
このインパルスゲート開催に関し、加藤会長をはじめとする青年部の皆さま、事務局のみなさま、本当にありがとうございました。また皆さんにお会いできるのを心から願っております。