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とてもとてもニーズを感じている体験型研修づくり。その革新ともなる業界特化型の研修はどのように作られるのでしょうか。林流の考え方を伝授しましょう。まずはゲームプランから。

研修のキモである部分を固める

研修のキモになる部分をまず固めなければなりません。その要素はたったの一つ。

何を学ばなければならないか?

です。これは必要に迫られているものや潜在的に必要とされているものなど、さまざまですが、業界全体の問題として考えるべきです。

業界別の研修に求められるもの

理美容業界:経営と戦略

理美容業は技術者が独立して経営者になります。都心は激戦区、郊外はスモール展開なら潰れることは稀です。

ただ、いずれにせよ、経営の勉強はほぼせずに経営者になるため、基本的な学びは「失敗を糧にする」状況です。そのため、研修では「経営と戦略」というテーマが適切です。

社労士業界:営業

携わっている業務はとても意義あるものなのに、営業が不得手な方が多いのが社労士業界の特徴です。人一倍使命感もありスキル習得の意欲はあります。

自身のサービスの良さを伝えられなかったり、経営者の悩みとサービスをマッチしたりすることが出来ない場合、業務の受注は出来ませんので研修テーマは「営業」にすべきです。

建設業:業界構造

力仕事だというイメージが有りますが、紐解いていくと大変知的生産な業界です。私たちが利用する道や建物を建設するという日本の基幹業務に従事しながら、政府の政策や景気に左右されてしまうのも業界の特徴です。

さらなる業界活性化が必要となるため、自社経営というよりも他社との関係性、もう一歩進んだ「業界構造」を学ぶことが望ましいといえます

起業家:コミュニケーション

サービスが良いのは当たり前。完全に差別化のできるサービスを持つことが難しい、独立直後の起業家は、取引先とのコミュニケーション力が最重要課題です。

つまり自分もまた商品で、それこそが誰も真似できることが出来ない差別化だともいえるのです。また、同業者はライバルでもあり、同じ方向を見る仲間でもあるという意識で、ずっと続く体制を作る必要があるでしょう。

コンサルタント:世間の厳しさ

税理士の佐藤亜津子さんはポッドキャストでコンサルタントについて言及されています。コンサルタントの平均年収が50万円と(笑)

コンサルタントの人ってどんな仕事してるかも分からないし、儲かっているのか貧乏なのかも分からない。怪しく詐欺師みたいな人が多いのが特徴です。というか、多すぎていい迷惑です。

だからこそ、世間の厳しさを学ぶことで、真っ当な職に就くべき人は淘汰された方がいいという優しい気持ちで「世間の厳しさ」を学んでほしいものです。

次はオリジナルか既製品かを決める

上で私が今までに開発した体験型ゲーム研修の「学びのキモ」事例を紹介しましたが、実際に研修化する上では、それらを学ぶためのツールを「オリジナル」で制作するか「既成品」を当てはめるのかを考えます。

どちらが良いというのは無く、それぞれに良さがあります。

オリジナル

現実に近いモデルを作ることができ、所要時間も必要人数も自由に設計できる。ただし、ゲームというよりシミュレーション要素がどうしても強くなる。また開発に時間が必要で、納得がいくクオリティになるまでには経験も必要となる。

既成品

パーティゲームを使用するために、ゲームとして抜群に面白い。どちらかというと業界を学ぶというより、「コミュニケーション」や「交渉」、「意思決定」など単一スキルを養うのに適している。

既成品の方が圧倒的に楽だけど

一番最初は既成品であるボードゲームやカードゲームを使った研修づくりがよろしいかと思います。しかし、いくつかの条件をクリアしないと、ただゲームをしているだけになりますので注意が必要です。

ルールの理解が30分以下でできるもの

ルールの説明が長すぎると、参加者の中理解が遅れる人が現れます。この流れはとっても最悪で、話全体が「つまらない・不安」という空気にさせるものです。

そのため、ルールが難しくない、もしくは説明が慣れているゲームを選びましょう

所要時間が1時間を切るもの

所要時間が8時間で終わらないボードゲームも世の中にはあります(笑)極端な例ですが、実際の研修は2時間から半日程度。プレイ時間が2時間を越えはじめるのは要注意です。

必ず、題材に選ぼうと思ったゲームは何度もプレーして必要な時間をチェックしましょう。

参加者のコミュニケーションが必要なもの

人生ゲームは、皆で一緒にやるものの、結局他者との交流がないので、一人でやるのと変わらない本質があります。自分の行動が他者に作用するゲームを選択しましょう。

運があまり介在しないもの

サイコロやチャンスカードを頻繁に使用するゲームは研修には不向きです。何故なら実力が伴わないのに運で何とかなってしまうことが現実にはありながら、失敗の側面で見れば、多くの致命的な状況になっている人の方が多いことを考えましょう。

つまり、研修の中は基本的に実力主義にすべきです。ギャンブル的な行動で大逆転ができないものにしましょう。

そして、超重要!「学びがあるもの」

全てのボードゲームには基本的に勝つための要素が必要です。筆頭は「運」ですね。運が必要ないゲームを見ていくと、以下の様な要素が例として挙げられます。

  • 論理思考
  • 交渉
  • リーダーシップ
  • 戦略的思考(優先順位付け)
  • 騙し・ブラフ

最後は研修として不向きなので省くとして、自分が開発したい研修に合ったゲームを探すのは至難の技です。大人しく私やショップの方に聞きましょう。ネットショップでも質問に対し回答してくれます。ショップオーナーはボードゲームのソムリエだと思っていただければ結構です。

次回までの宿題

「こんな業界向きにこんな研修を作りたいなぁ」など、研修の構想を練ろう。
※こんなことが学べるボードゲームがあるとして、という前提で構いません

本講座のまとめ

今回は「ケームプランの整理」と「オリジナルと既成品の違い」について解説しました。オリジナル開発についても今後、しっかりやっていこうと考えておりますが、あまりに不人気記事ならやめます。迎合していくスタイルなので。

次回は既成品のボードゲームを使った研修を実際に作ってみるというワークショップテイストな記事を想定しています。私が一回もしたことないゲームから研修化をするというある種無謀な企画ですが、皆さんの条件に近いところで取り組みたい気持ちからそのようにしていきたいと考えております。

また、全てにおいてそうですが、私はノウハウを公開することに何の抵抗感もありません。リクエストなどございましたら、お気軽にどうぞ。


2014/09/19

ゲーム研修制作